白かえる通信Ⅱ=きて みて はっけん 上高地線=

信州の城下町松本から 山の玄関口新島々へ〜アルピコ交通上高地線の話題をお送りします。

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アルピコ交通上高地線では2月25日より電車1編成に「松本山雅FC応援ヘッドマーク」を掲出しています。このヘッドマーク掲出は、アルピコグループが同チームのオフィシャルスポンサーを務めていることにちなんだもので、2010年シーズンより行われています。今年のヘッドマークはかまぼこ型の大きな物が用意され、飛翔する雷鳥のシルエットと、2024年のチームスローガンである「One Soul ツヨクナル」といったメッセージがデザインされています。
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応援ヘッドマークは昨シーズンに続き、20100形(20103-20104号車)に掲出されています。同車は「松本山雅FC応援列車」として運行されており、車内の中吊りには公式グッズであるフェイスタオル(実物)が掲出されるなど、山雅づくしとなっています。
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新体制で迎えた松本山雅FCの2023シーズンの戦績は、15勝9分14敗でJ3の18チーム中9位。観客動員数(年間)も約15万人と、J2時代(2012-2014/2016-2018年)の年間25万人~29万人から大きく減少しています。筆者自身も「チームの存在は知っているが、どんな選手がいるのか分からない」と以前に比べ興味が持てないのが正直なところです。
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画像は松本山雅FCが初めてのJ1昇格を決めた2014年11月に撮影したものです。この頃の盛り上がりを知る一人として、いささか現在の状況には寂しさを感じる一方、新たな地元サポーター(ファン)の獲得に向けた取り組みがあっても良い(例えば、列車の車内にチームの紹介や選手の写真を掲出するなど)のではないか...と思います。

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3007-3008号車ファイナル企画② 3月10日の営業運転を以て引退する3000形電車(3007-3008号車) 運行終了まで残り1ヶ月を切ったこともあり、ここ数週間はお名残り乗車を兼ねて上高地線を訪れるファンの方や、沿線での撮影者も増えているようです。(10列車 2024/2.13 北新・松本大学前-下新)
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2月17日(土)からは「モハ3007号車+クハ3008号車 引退記念乗車券」の販売が始まりました。A4サイズの台紙に松本→新村/新村→新島々の片道乗車券がセットされています。販売価格は820円。販売箇所は新島々駅・波田駅・新村駅・アルピコ長野トラベル中南信支社(松本駅前アルピコプラザ1F)です。
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2月19日(月)には、ヘッドマークに金銀のモールが取り付けられました。昭和の時代のさよなら運転といえばこうしたモールによる装飾が定番でした。昭和〜平成〜令和と3つの時代を駆け抜けた3000形電車。その最後に相応しい演出といえます。(32列車 大庭-信濃荒井・31列車 信濃荒井)
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筆者も時間を見つけては沿線に足を運んでいますが、電車が来るのを待っていると、通り掛かった地域の方から「もうすぐ古い車両が引退するんですよね」と話し掛けられました。ファンの方はもとより、沿線にお住まいの方に関心を持っていただいているのは、地域の鉄道にとって何よりのことです。(34列車 2024/2.20 渕東-波田)

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3月の引退を前に最後の務めを果たす3000形電車(3007-3008号車)この日は日中の運用に入り、沿線の各所でその姿を捉えることができました。一枚目は定番の奈良井川橋梁。冬晴れの空に白い車体と5色のダイナミックストライプが良く映えます。(16列車 2024/2.13 信濃荒井-渚)
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前の週に降った雪が残る大庭〜下新間を走る3007-3008号車。日本各地に散った元京王3000系電車のうち、上高地線の3000形のように車体全面に塗装を施した例は多くありません。そもそもステンレス車は塗装の必要がない…といってしまえばそれまでの話なのですが、こうして雪原の中を走る姿を見れば、地域の風土に根ざしたカラーリングだったのだなぁとしみじみ。(9列車 2024/2.13 大庭-下新)
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西松本駅そばの田川橋梁を渡る3007-3008号車。2021年8月の大雨による被災から早3年。北アルプスの稜線をバックに、復旧工事を終えた橋梁を、白い車体に5色のラインを引いた電車が渡る光景は、上高地線の歴史の1ページとしてこれからも我々の記憶の中に残り続けることでしょう。(15列車 2024/2.13 西松本-渚)
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3007-3008号車の前面には、引退を告知するヘッドマークに続き、副票も取り付けられています。イラストは今回引退する3007-3008号車が、京王時代に3707編成(先頭車前面の上半分がブルー)の4・3号車としてユニット組んでいたことに由来するそうです。

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